Creative Coding作品の周辺を語る会 に参加、登壇しました。
内容
きっかけ
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JEFF(@ippsketch)さんのペンプロッター作品のポストカード配布、ritoco(@t_ritoco)さんのProcessingアート配布企画に応募して、物理作品を頂いた。いたく感激したので、自分もポストカード人にあげたい!と思った。
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NFTで作品を出させてもらった当初、この作品を買った人の誰かが、印刷して壁に飾ってくれたらいいなあ、と思った。NFTの考え方からはズレているのかもしれないけど、自分が「自分の絵を飾ってもらうこと」を欲していることに気づいた。なので物理的な作品を沢山の人に送ることは、手にとった人の誰かが壁に貼る可能性がある!と思った。
印刷
印刷会社は、昔zine作りたい!と思ったときに買った本で覚えていたレトロ印刷に決めた。
- JAM|レトロ印刷とSURIMACCAで遊ぶ
版ずれなどが起こり、印刷に個体差ができるので、唯一無二のアートっぽさがでそうでいいなと思った。
あと、オバケを刷りたかったので、白インクで印刷できるのが魅力でした。
レトロ印刷の本 わら半紙、蛍光インク、ミシン製本…かわいくてアジがある印刷の楽しみ
まず、印刷見本を取り寄せたり、目当てのインクと紙の組み合わせを試したりした。
すごいワクワクした!
リソグラフ印刷、初めて。インクの色ごとに版をつくって、順番に乗っけていく、という手法らしい。版を作るのがよくわからなくて、面倒臭さを感じてしまった。けどエイヤとがんばった。
- 色分解
p5.js-svg を使うと、p5.jsの作品をSVG出力できて便利。
https://github.com/zenozeng/p5.js-svg
github のreadMeから↓の1行をコピーしてきて、
<script src="https://unpkg.com/p5.js-svg@1.1.1"></script>
スケッチのHTMLファイルに貼り付けます。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1">
<title>01_01</title>
<script src="../libraries/p5.js"></script>
<script src="https://unpkg.com/p5.js-svg@1.1.1"></script>//←このへんに貼り付ける
<script src="sketch.js"></script>
スケッチのjsファイルはこんな感じで。
function setup() {
createCanvas(800, 800, SVG); //SVGモードにする
pixelDensity(1) //画面の一部しか出力できないとき追加するといい
…
}
/*マウスクリックしたときやキーを押したときなどの
任意のタイミングで保存できるようにするといいです。*/
function mouseClicked(){
save(“mySVG.svg");
}
SVG出力したファイルは、Illustratorで編集できます。
印刷用データを作りたいときなど便利です。
もともとbackground(灰色)に、オバケ(白)、ボロノイ(ピンク)、ellipse(ピンク、緑)という少なめの色で作っていたため、色ごとに分けるだけで済んだ。
- 試し刷り。
目など、混色して黒にしようと思っていたけど、ズレて混ざらなかったので、色の強い緑のみにした。円も、混色で色のバリエーションを出そうと思ったけれど、うまくいかなかったので、それぞれの色をすこし濃淡を出して感じを変えてみたりして、調整。
フォーム
フォームはGoogle Formで制作。
超簡単だった。しかもデータがグーグルドキュメントになるの最高。
海外の人へも届けたかった。フォームの形はどうしたらいいかな、と悩んだけれど、
名前/住所/郵便番号/国名
という形にした。届く形で書いてください、と書き手に任せる形に。
発送
フォームと完成したポストカードの写真を添えて、Twitterで告知、応募者の方々に送付した。
★まだ受け付けています!
おばけのポストカード、エディション番号とサインをいれたら急に作品らしくなった😆
リソグラフ印刷による、おばけのポストカードをプレゼントします。ほしい方は、フォームより送り先を入力くださいー。(頂いた情報は発送次第速やかに破棄します)https://t.co/aAoD2FrcYf pic.twitter.com/BT2E9hXWKY— センバク (@senbaku) November 7, 2021
## 気づいたこと、改善が必要な点
– 紙が薄かった
紙見本で見ていたけど、実際に送ろうと思うと紙が薄いことに気づく(210g/㎡)。せっかく申し込んだポストカード折れていたり汚れていたら悲しいよなあ、と思い、厚紙で補強して、封筒に入れて発送することに。次は最初からもっと厚い紙にする…!
– buy me a coffeeを教えてもらった。
[Buy Me a Coffee](https://www.buymeacoffee.com/)
100%フリーです!というより、任意でもしよかったら切手代ください!としてもいいのかなー。
– 海外発送が大変だった!
意気揚々と封筒を郵便局へ持っていくと、衝撃の事実が。コロナウイルス感染症の影響で、海外への手紙の発送も、遅れたり、受取拒否されたりするのだという。荷物が送れなかったりするのは知っていたけど、手紙もなんだ…。と驚く。
[国・地域別の差出可否](https://www.post.japanpost.jp/int/information/overview.html)
## 感想
ボロノイ図で遊んでいる中で1つ、ボロノイの境目って領地の境目っぽいと感じた。なのでその上にオバケを配して、国はたくさん別れていても、そんなこと気にせず、寝たり起きたり考えている人たち、という思いを作品に込めた。だけどその作品が郵便の都合で海外に正常に届かないのは本当に意外でした。
ともあれ、自分の作品がいろいろな人の手に実際に届くのはとてもうれしい。壁に飾っていただいている方もいらっしゃって、当初の願いが叶い、うれしいです。
ポストカード、気軽にできるので、他の人もぜひやってみてほしいです!(配布しなくても、有料でも、自分の分だけでも!)